新卒の離職率の現状
新卒の離職率の現状はどのようになっているのでしょうか。ここでは、最新の離職率のデータを見て解説していきます。
新卒離職率の最新データ(令和2年版)
新卒離職率は年々注目されており、厚生労働省の「雇用動向調査」によると、ここ数年で3年以内に離職する新卒社員の割合は依然として高い水準にあります。
例えば2021年版のデータによれば、大卒の新卒社員の約30%が3年以内に離職しており、特に離職率が高いのは小規模企業で、約40%に達することもあります。
また、中小企業に比べて大企業の離職率は低い傾向がありますが、それでも安定して離職者は発生しているのが現状です。
新卒離職率が高い職種・業界とは
業界別で見ると、特に離職率が高いのは、飲食・小売業、介護・福祉業界、IT業界などです。これらの業界に共通するのは、業務の特性上、シフト制や長時間労働が多く、体力的・精神的な負担が大きいことです。
また、顧客対応を伴う接客業などは、クレーム対応や人間関係のストレスも多く、新卒社員にとっては仕事の負担が大きくなりがちです。
離職が多い理由として、特定の業務への慣れが必要である反面、支援体制や研修が十分でないことや、急激な成長を続けている分野で求められる専門スキルや知識量の多さが原因として挙げられます。
これにより、新卒社員が「思っていたのと違う」と感じて早期に離職するケースが増えているのです。
新卒者が早期離職する主な理由
新卒者が早期離職する主な理由を3つにわけて見ていきましょう。
1キャリアや仕事内容への不安
新卒社員は、入社前に思い描いていたキャリアや仕事の内容と、実際の業務にギャップを感じることが多いです。
企業説明会や面接での情報だけでは、実際の職務内容や責任の重さを十分に把握できないことが多く、特に成果主義が強い職場や、ノルマのある職種では業務のプレッシャーに対処できず、離職を選ぶケースもあります。
キャリアビジョンが見えないことや、先の見えない不安も離職の一因です。
2人間関係や職場環境の問題
上司や同僚との人間関係も新卒離職の大きな要因です。
職場の人間関係がうまく築けない、あるいは「社内の雰囲気が合わない」と感じると、早期に離職するケースが増えます。
また、相談できる人が少なく、孤立感を抱いてしまうことも多くの新卒社員にとっての悩みです。特に企業の風土や職場の雰囲気に慣れるのに時間がかかる場合、精神的な負担から離職することもあります。
3仕事とプライベートのバランス
長時間労働や不規則な勤務時間も新卒離職の要因です。
仕事が生活の中心になることで、プライベートや家族との時間が持てず、心身の負担が増してしまいます。
新卒社員の中には、オンとオフの区別がつかずに燃え尽き症候群に陥るケースも見られます。ワークライフバランスが崩れることは、離職の引き金となる大きな原因の一つです。
離職率が高いことが企業に与える影響
離職率が高いと企業にとっても育成コストがかかるデメリットやイメージダウンなどの影響を与えます。
では、具体的にはどんなことが言えるのでしょうか。
採用・育成コストの増加
新卒社員の離職率が高いと、企業側は採用や研修に多額のコストをかけても、そのリターンを得られない状況が続きます。
新卒採用には求人広告や説明会の費用がかかり、入社後もOJTや研修費用、教育担当者の時間など、多くのリソースが割かれます。
離職者が増えることで、再度採用活動が必要となり、さらに人員が不足している状況下では現場の負担が増加するため、悪循環に陥りやすくなります。
企業の評判やイメージの悪化
新卒離職率が高い企業は、学生や転職者から「働きにくい」「職場環境に問題がある」と見られることが多く、企業の評判やイメージに悪影響を及ぼす恐れがあります。
特にSNSや口コミサイトでの評判が広がりやすい現代において、離職者の多い企業は優秀な人材を採用しにくくなる傾向があります。
これにより、採用の難易度が高まり、企業の成長にまで影響が及ぶことも少なくありません。
離職率を改善するための企業側の対策
離職率を改善するための企業側の対策とはどんなことがあるのでしょうか。
1新人研修やサポート体制の充実
離職率を改善するために、企業が取り組むべきなのが新人研修やサポート体制の充実です。
新卒社員が職場に早く馴染めるよう、初期の段階から業務に関するスキルだけでなく、社内文化や人間関係の構築方法についても教えることが重要です。
メンター制度やオンボーディングサポートなど、新人社員が気軽に相談できる環境づくりも有効です。
2働きやすい職場環境づくり
フレックスタイム制度やリモートワークなど、柔軟な働き方を導入することで、働きやすい職場環境を整えることができます。特にワークライフバランスを重視する若い世代にとって、柔軟な勤務形態は大きな魅力です。
また、職場の人間関係を改善するために、チームビルディングや社内イベントを取り入れることも効果的です。
3キャリアパスの明確化
新卒社員が自分の成長を実感できるよう、キャリアパスの明確化も重要です。
短期的な目標だけでなく、長期的なキャリアビジョンを提示することで、働くモチベーションが高まり、離職率が低下します。
企業内での異動や、成長に合わせたキャリアアップの機会を提供することで、新卒社員が安心して働ける職場づくりが進みます。
新卒者が早期離職を避けるための対策方法
新卒として入社をした際に早期離職を避けるための対策方法をいくつかご紹介します。
企業研究と自己分析の徹底
新卒社員自身が早期離職を避けるためには、入社前の企業研究や自己分析が重要です。
自分がどのような職場環境や仕事に向いているか、キャリアビジョンがどうなっているかを明確にし、ミスマッチを防ぐことが離職の防止に役立ちます。
また、企業説明会やインターンシップを活用して、業務内容や企業文化を事前に確認することも有効です。
就職後のメンタルケアの重要性
入社後にはメンタルケアも大切です。新しい環境でのストレスや不安を軽減するために、社内の相談窓口やカウンセリングサービスを活用するのも一つの方法です。
また、定期的に振り返りを行い、自分の成長を確認することで自己肯定感が高まり、長く働く意欲にもつながります。
家族や友人に相談することやプライベートでの発散口を持つことも非常に重要なメンタルケアにつながります。
まとめ:離職率を減らすための鍵は環境と理解
新卒離職率の高さは、企業にとっても新卒社員にとっても大きな課題です。離職率が高い業界や職種の特徴を理解し、その原因に対応するためのサポート体制や職場環境の整備が不可欠です。
企業側は、新卒社員が働きやすい環境やキャリアの見通しを提供することで、離職率の低減が期待されます。
また、新卒社員自身も、企業とのミスマッチを防ぐための準備や、ストレス対策の方法を把握しておくことが、早期離職を防ぐカギとなるでしょう。
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