新卒採用のスケジュールは、企業規模や業界、採用形態によって大きく異なります。
特に大手企業では早期に採用活動が集中する一方で、中小企業やベンチャーでは年明け以降まで採用を継続しているケースもあり、採用スケジュールは業種や会社の規模によって異なります。
以下に、一般的な新卒採用の流れや、最近の採用トレンドについて詳しく見ていきましょう。
1 新卒採用のスケジュール概要
一般的な新卒採用の流れ
3月 | 就活解禁(インターンシップからの早期選考あり) |
---|---|
6月 | 大手企業の選考が本格化 |
8月 | 大手企業の採用活動がピークを迎える |
10月 | 中堅企業の選考が活発に |
年明け〜翌年3月 | 第二新卒向け採用や通年採用へ |
最近の採用トレンド
- コロナ禍以降のオンライン選考の一般化
- 通年採用の増加
- 秋採用の拡大
- ジョブ型採用の浸透
2 新卒採用はいつまで続くのか?
新卒採用がいつまで行われるのかは、企業の規模や業種、そして採用形態によって異なります。
早期に採用を終了する企業もあれば、年明け以降も継続している企業もあるでしょう。
以下では、企業規模別と採用形態別にその傾向を詳しくご紹介します。
企業規模別の採用締切時期
大手企業(従業員1000人以上)
多くの大手企業では、6月から本格的な選考が始まり、7月〜9月頃にかけて内定出しを完了する傾向があります。
10月以降は、補欠枠や追加募集、あるいは特定職種のみ採用を継続していることが多いです。そのため、大手企業を志望する場合は早めの準備と行動が重要です。
中堅企業(従業員300〜1000人)
大手企業の選考が落ち着いた10月以降に、本格的に採用を行う企業が多く見られます。
採用活動は10月〜12月頃まで継続するのが一般的で、年明け以降にも一部の企業では採用枠を残しているケースがあります。秋以降に就活を始める方でも、十分にチャンスがあります。
中小企業(従業員300人未満)
中小企業では、比較的長い期間採用活動を行っている傾向があります。12月まで積極的に募集を行っており、翌年の2月〜3月になっても採用を継続している企業も少なくありません。
採用人数に達するまで継続するケースが多いため、就活のスタートが遅れた場合でも選考に参加しやすい特徴があります。
採用形態による違い
新卒一括採用 |
---|
日本の伝統的な採用スタイルであり、一般的に3月〜10月にかけて行われます。 この期間に集中して多くの企業が採用活動を行うため、情報収集と準備は早めに進めることがポイントです。 |
秋採用 |
9月〜12月にかけて行われる採用活動で、夏頃に内定辞退が出た場合や、追加募集を目的として実施されることが多いです。 秋採用を実施する企業は、柔軟な対応をしてくれることが多く、じっくり準備して臨むことができるメリットもあります。 |
通年採用 |
通年採用を取り入れている企業では、決まった時期に限らず、年間を通じて採用活動を行っています。 柔軟な働き方や多様な人材を求める企業が多く、自己成長意欲や企業とのマッチ度を重視される傾向があります。 |
第二新卒採用 |
卒業後に就職できなかった方や、早期離職した方を対象にした採用枠です。 翌年の3月以降も募集が行われており、実質的には「第2の新卒採用チャンス」として活用できます。既卒者でも正社員として再スタートを切れる機会となるため、選択肢の一つとして検討する価値があります。 |
3 業界・企業規模別の採用締切時期
採用時期には、業界ごとの特性や採用活動の傾向も大きく影響します。ここでは、主要な業界ごとの採用終了時期について紹介します。
業界別の傾向
金融・保険業界
採用活動のピークは6月〜8月です。総合職は6月頃に締め切る企業が多く、一般職はやや遅れて9月頃まで継続するケースもあります。
IT・通信業界
大手企業は9月までに選考を終了する傾向が強め。一方で、ベンチャーやスタートアップ企業は通年採用を行うケースが多く、柔軟な採用が特徴です。
メーカー業界
大手は9月までに採用活動を終了する企業が多いです。中小メーカーでは12月頃まで採用を続けており、年明け以降にも枠が残っている可能性があります。
小売・サービス業界
10月以降も採用を継続している企業が多数。アルバイトや契約社員からの正社員登用制度を設けている企業もあり、柔軟な採用枠が魅力です。
公務員・教員
筆記試験を中心にした選考で、4月〜7月に試験日が集中。地方自治体によっては2次・3次募集を実施していることもあるため、秋以降の採用チャンスもゼロではありません。。
企業規模別の傾向表
大手企業
採用のピーク | 6月〜8月 |
---|---|
採用終了時期 | 9月頃 |
特徴 | 早期選考、早期締切が多い |
中堅企業
採用のピーク | 8月〜10月 |
---|---|
採用終了時期 | 12月頃 |
特徴 | 大手の選考後に本格化 |
中小企業
採用のピーク | 10月〜12月 |
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採用終了時期 | 翌年3月頃 |
特徴 | 通年採用の傾向あり |
ベンチャー
採用のピーク | 通年 |
---|---|
採用終了時期 | 通年 |
特徴 | 人材確保を優先する傾向 |
4 新卒採用に間に合うための対策
採用スケジュールを把握するだけでなく、自分の就活の進行状況に合わせた対策を取ることが重要です。
ここでは、時期別に有効な対策法を紹介します。
早期(3月〜6月)
- 大手企業を中心に応募を集中させる
- インターンシップに参加して早期選考ルートを狙う
- エントリーシート(ES)や面接対策を早めに仕上げる
中期(7月〜10月)
- 中堅企業にも視野を広げる
- 業界研究や企業研究を深め、志望動機の精度を上げる
- 合同説明会や就活イベントに積極的に参加する
後期(11月〜翌年3月)
- 中小企業や第二新卒枠に注目する
- 就活エージェントを活用して非公開求人を狙う
通年採用を行っている企業を徹底的にリサーチする採用時期を逃さないためのチェックリストとは?
- 就活サイトでの企業の締切日程の確認
- 業界別の採用スケジュール表の作成
- 就活エージェントへの登録
- 大学のキャリアセンターでの情報収集
- SNSでの企業の採用情報のフォロー
5 遅れた就活でも間に合う企業の探し方
「就活を始めるのが遅れてしまった」と感じている人でも、チャンスはまだ十分にあります。
ここでは、就活後期に差し掛かってからでも活用できる企業の探し方や対策を紹介します。
遅れた就活生向けの企業探索法
就活サイトの「募集中」フィルターを活用する
リクナビやマイナビなどの大手就活サイトでは、「現在募集中の企業」に絞って検索できるフィルター機能があります。
この機能を活用することで、今まさに採用活動を行っている企業だけに効率よくアプローチできます。
検索の際には、「通年採用」「秋採用」「追加募集」といったキーワードを入力するのもおすすめです。
これにより、一般の採用シーズンを過ぎた後でも学生を歓迎している企業を見つけやすくなります。
就活エージェントを活用する
自分で求人を探す時間がない方や、どんな企業を受けたらよいか迷っている方は、就活エージェントに相談するのが有効です。
エージェントは一人ひとりの状況や希望に合わせて、非公開求人の紹介や面接対策のサポートなど、就活全体をサポートしてくれます。
短期間で内定獲得を目指す場合にも、就活エージェントは非常に心強い存在です。
エージェントサービスは基本的に無料で利用できるため、まずは登録して面談を受けてみることをおすすめします。
業界別の後発型企業をリサーチする
採用活動のスケジュールが他業界より遅い、または採用人数に達するまで募集を続ける企業を狙うのも戦略のひとつです。
特に以下の業界・企業は、就活が遅れた方にとってチャンスとなる場合が多いです。
IT・ベンチャー企業
柔軟な採用体制を整えていることが多く、通年採用を行っている企業も少なくありません。
スピード感ある選考プロセスが特徴で、やる気やポテンシャル重視の採用も多く見られます。
中小企業
採用目標人数に達するまで選考を続ける傾向があり、大手企業の選考が落ち着いた後にも採用枠が残っている場合があります。
地元密着型や専門性の高い業種も多く、働き方の柔軟性やアットホームな社風に魅力を感じる方におすすめです。
外資系企業の第二新卒枠
卒業後すぐの就職に間に合わなかった場合でも、第二新卒として採用されるケースがあります。
即戦力としてのポテンシャルや語学力を活かしたい方は、こうした枠にも注目してみてください。
6 よくある質問(FAQ)
Q1 大手企業の採用はいつまでですか?
A 多くの大手企業は6月〜9月に採用活動のピークを迎え、10月頃には採用をほぼ終了します。
ただし、業界や企業によって差があり、IT業界やベンチャー企業では遅めの採用も見られます。
Q2 秋以降でも就活は間に合いますか?
A はい、間に合います。特に中小企業や一部の業界では秋以降も積極的に採用を行っています。
また、「秋採用」という枠を設けている企業も増えています。
Q3 大学4年生の1月から就活を始めても遅くないですか?
A 大手企業の多くは締め切っていますが、中小企業や一部業界では可能性があります。
就活エージェントを活用すると効率的です。
Q4 インターンシップは採用に関係しますか?
A 最近は「インターンシップからの採用」という流れが増えています。
特に大手企業では、インターンシップ参加者向けの早期選考ルートを設けているケースが多いです。
Q5 第二新卒とは何ですか?
A 卒業後3年以内の若手人材を指します。新卒で就職できなかった場合や、早期退職した場合のセーフティネットとなっています。
まとめ タイプ別行動プランが大切
就活のスタート時期は人それぞれ。大切なのは、自分のタイミングに合った戦略を選び、的確に動くことです。
ここでは、スタート時期ごとのおすすめ行動プランを紹介します。
早期スタート組(3月〜6月)
- 大手・人気企業への応募を優先的に進める
- インターンシップに参加して早期選考ルートを狙う
- 複数の企業に応募し、比較・検討できる余裕を確保する
中期スタート組(7月〜10月)
- 中堅企業や業界研究を重視して志望先を広げる
- エントリーシートや面接の質を上げて内定率を高める
- 就活エージェントやキャリアセンターを併用し、選択肢を増やす
後期スタート組(11月〜翌年3月)
- 通年採用・秋採用に力を入れるとともに、第二新卒枠も視野に入れる
- 中小企業・ベンチャー企業など、柔軟な採用を行っている企業に注目
- 就活エージェントをフル活用し、効率的かつスピード感のある就活を展開する
どのタイミングでスタートしても、しっかり戦略を立てて動けば、納得のいく内定は必ずつかめます。
焦らず、自分に合った方法で一歩ずつ進めていきましょう。
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